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スカウト返信率が3倍に?!社長ワンオペ採用から現場主体の採用活動にシフトして得られた効果

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スリーシェイク

こんにちは、HERP編集部です。採用で成果を出されている企業様がどんな採用活動を行なっていらっしゃったのか、その過程や裏側にフォーカスを当てる本連載。

今回は、 採用活動に全社員を巻き込むことで、採用への影響だけでなく既存社員のモチベーションアップにも成功した 、スリーシェイク CEO の吉田様にお話をお伺いしました!

―― まず始めに、スリーシェイク についてお伺いさせてください。

スリーシェイクは「インフラの世界をシンプルに、インフラの世界でイノベーションを」をビジョンに、2015年に設立したテクノロジーカンパニーです。社会の根幹を支えるイノベーティブなプロダクトを連続的に生み出すことをミッションに、汎用性の高いインフラシステムの開発・提供をしています。

現在は社員が55名。直近の採用活動では3〜5月で10名ずつメンバーが増えているような状況ですね。

社員が会社の未来を描きたいと始まった、全社員参加型の採用活動

ーー 現在は正社員55名とのことですが、創業期からしばらくは吉田様がお一人で採用活動をされていたんですよね?

そうですね。創業から10〜15名頃、2017年から2019年までの間は私1人で全て行っていました。当時は採用媒体を利用してスカウトからメッセージのやり取り、面接まで一連のプロセスを全て担っていました。

ーー 現在の”現場参加型”の採用になるきっかけは何かあったのでしょうか?

実は、私一人で採用活動を行っていることに対して現場のメンバーから怒られてしまったんですよ(笑)

かつては、いつどんな人が入社するかを現場メンバーに共有できておらず、現場からすると「採用は吉田さんが握っていて、採用の情報は吉田さんの頭の中にしかない。この先どうなっていくのかわからない」という印象を持たれてしまっていました。私が気づかぬうちにネックになってしまって、社員に会社を大きくしようという視点が欠如してしまっていたんですよね。

メンバーが10-15名ほど増えてきた頃に、創業期からいるメンバーを中心に「自分たちでもチームを大きくしていきたい」「このタイミングでこんな人を採用したい、採用タイミングをハンドリングしていきたい」という意識がふつふつと芽生え出していたんですね。ある時創業メンバーから 「自分たちで(事業だけでなく)採用もやるので、私たちに任せてください」と言われたのが、全社採用がはじまるきっかけでした。 

会社の成長のためには、プロダクトを成長させるだけではなく、チーム全体のことをメンバー全員が考えられるようにならなくてはいけないと、私自身も考えを改めるようになりました。

全社員の巻き込みの秘訣は、「採用要件の理解」と地道な「採用体験」

ーー 現場から採用への参加の声が上がったんですね。全社員を巻き込むにあたり、まず最初に行ったことはなんでしょうか?

まずは人材要件を一緒に考えるプロセスから始めました。そこでは自分たちが欲しいペルソナを具現化していくのは苦労したポイントでしたね。

人材要件をつくることって、採用を経験したことない人からしたら「Go言語を書ける人が欲しい」「SREできる人がほしい」「優秀な人が欲しい」とかスキルセットに偏ったりうまく言語化できなかったりしてしまいがちなんですよね。そこをもっとブレイクダウンして“うちの社内の人だとどんな人がほしいの?”とか“芸能人だとどんな雰囲気の人なの?”とか、あるいは“職人”なのか“スーパースター”なのかとか、みんなにとって一緒に働きたいと思えるのかを掘り下げることによって具現化していきました。

ーー そのあとはどのようなことを行ったのでしょうか?

スカウトの文章に現場のコメントを反映したり、実際に面接に出てもらったりしていきました。

最初のうちは私がこそっと社員に「ちょっときてくれない?」と声をかけながら少しずつ面接に同席してもらうようにしました。

そして、面接の後には必ず参加したメンバーと10〜15分の雑談タイムを設けるんです。「同席してみてどうだった?」「この人が入社したらどんなチームになるかな?」など振り返りや入社後のイメージを語る中で、面接をする上での考え方を身につけていってもらったり、 採用に対して親しみを持ってもらったり私の採用に対する考え方をインストールしていったりすることを意識していました。 

ーーなるほど。求める人物像の目線が揃っていれば、その後面接に出たりスカウト打ったりしたりもやりやすそうですね。

そうですね。初めに行った「採用のペルソナを考える」というアクションは、とても良かったと思っています。現場が採用に関わる前は、言葉を選ばずにいうと、人を採用することとは「組織の歯車として人を補填する」という見え方になってしまっていました。

ペルソナについてきちんと考える過程で、今いるチームのメンバーについて考えたりこれから出会う候補者の具体的なイメージをしたりすることで、採用を通じて「人と向き合う」組織になれたように思います。

 人に向き合い、チームビルディングとは何かを考え、組織づくりを楽しんでいく。 単にプロダクトづくりだけではなく、同じゴールに向かって会社をつくり伸ばすということにみんなが向かっていけるようになったことは、その後の採用活動にドライブをかけるのに非常に役に立ちました。10~30名というフェーズになると、プロダクトだけではなくてチーム自体のことを考えれるようにならないと会社が伸びていかないのですよね。

ーー 採用参画を促していく過程で工夫されていたことなどはあるのですが?

意識しているのは、命令をしないということですかね。いきなり「あなたは採用をやってください。あとはよろしくお願いします」にはしないようにしています。 あくまで体験型で、「採用活動が自分やチームにとって良いこと」だと、楽しいことだということを繰り返していく。 

自分が採用に関わった人がチームに貢献していることを伝えるとか、そういう繰り返しの中で、業務の中に組み込まれていくようなイメージです。

ーー 業務としてやるべきというところまで意識を持っていけるとは、巻き込み方がお上手ですね!

そもそも自分たちのプロジェクトが成功していくには大きく2つしかなくて、自分が頑張って成長していくか、メンバーが増えるか、どちらかですよね。みんな自分たちのプロジェクトを成功させたいと思っているので、 採用の重要性に気づけば自然と積極的に関わってもらえるようになります。 日常に採用活動の要素を盛り込むことで、採用へ参加ハードルを下げられるのだと思います。

現場の参画によって浮き彫りになった3つの課題

ーー 全社を巻き込むという点でかなり順調に進んでいたようですが、何か苦労した点や失敗などありますか?

意外かもしれないんですけど、弊社には消極的な人があまりおらず、むしろ協力してもらって形になっている印象がありますね。でも、その中でも苦労したことはやっぱりあって。一つはスカウトピックや書類選考のクオリティ維持、もう一つは面談の内容、最後に選考時の社内コミュニケーションで苦労しました。

ーー それぞれお伺いしてよろしいでしょうか。

まずはスカウトピックや書類選考のクオリティ維持ですね。これは非常に苦労しました。

先ほどもお伝えした通り、弊社として採用したいペルソナは決まっていたんですが、それをもとにプロフィールやGitHub、Qiitaなど深く見てスカウトしているんですね。そういった目利きの部分を全員でやりましょうとなるとかなりばらつきが出てしまうので、そこは選定する担当を絞りました。

次に面談の内容です。カジュアル面談って自分が選ぶ立場として参加してしまいがちなんですね。本来は「スリーシェイクの魅力をどれだけ伝えられるか」という「I love you」を伝える時間なので、正しく魅力を伝えられることが重要なんです。

ところが蓋を開けてみると、カジュアル面談に参加する各メンバーがそもそもスリーシェイクの魅力を言語化できていないことがわかりました。弊社の採用はスキルだけでなくカルチャーフィットを大切にしているため、その点は大きな課題でした。

ーー 各メンバーへのカルチャーの浸透についてはどのような対策を行ったのでしょうか?

2020年10月から、会社の行動原則やコアコンピタンスについて全員でディスカッションする場を設けました。みんなの中で共通認識ができてきたかなと思います。まだまだではあるのでこれからもやっていきます。

ーー それは効率的ですね!では、3つ目の課題である選考時の社内コミュニケーションについて詳しくお聞かせいただけますか?

Slack上でのテキストコミュニケーションで失敗しました。
採用ってコンテクストがすごく大切で、スキルやプロフィールを見ただけでは表面上の判断しかできないじゃないですか。だからテキストだけでやりとりをしようとしたら、必要以上に表面上の議論になってしまいがちだったんですね。

もちろん議論自体は悪いことではないのですが、結果的に意思決定のスピードが落ちたことと、社内の雰囲気まで悪くなってしまった……。なのでテキストで議論はしないと決めて定例を設けてきちんと口頭で認識のすり合わせをするようにしました。

社員の目線が上がり、採用決定をみんなで喜べるように

ーー やはり大変なこともたくさんあったんですね。現場参加型にしたことでどのような変化を感じていますか?

一番実感しているのは、みんなの視野が広がったことですね。

今までのモチベーションは、タスクベースで成し遂げたいことがあって、スキルを生かして働くことに止まっていました。それがいまでは 「会社に属して同じゴールに向かっていくんだ」という一体感が生まれています。 スリーシェイクにいる意味をそれぞれが見出してもらっているなと感じています。

ーー すごくいい変化ですね。「自分のスキルならどこでも働ける」のではなく「スリーシェイクで働きたい」と感じてくださる方が増えているんですね。

そのようでとても嬉しいです。
あとは全員参加で採用をやるまでは、現場からすると「いつの間にかメンバーが増えたな」という感覚だったと思うのですが、いまは自分たちが考えて面接した人が入社してくれて、チーム全体のパフォーマンスが上がったときの喜びを共有できるようになりました。 「チームが大きくなることって楽しいね!」ということを会社全体で共有できるようになったというのは組織にとってとてもポジティブでした。 

会社が大きくなる過程で喜びを分かち合うポイントって、採用を除くと、プロダクトやサービスの「完成度」か「売り上げ」しかないんです。採用があることによって「自分たちが関わった人たちが入社してくれてこれから価値提供をしてくれそう」「自分が貢献して会社が大きくなったぞ」という一体感が出てくるので、僕自身も楽しいですし、社員に対しても得難い経験を提供できたかなと思っています。

現場参加型の採用で、スカウト返信率が5〜10%に改善

ーー 実際、現場参加型にしたことでどのような成果が出ているのでしょうか?

一番大きく変わったことはスカウト返信率でした。社員が採用参画する前は0.5〜3%くらいだったのが、 採用に現場巻き込みを始めてから返信率が5〜10%まで上がりました。大体3〜4倍の成果が出た形ですね。  成果が出た理由はとてもシンプルで、現場のメンバーがスリーシェイクのスタイルに合わせて滲みでる募集要項をつくってくれて、スカウトの候補もピックアップして良いと思ったコメントを共有してくれるので、マッチングの精度が格段に上がりました。スカウトを送るのは私がやっていたのですが、「現場のメンバーもこういうところであなたと話してみたいと言ってます」というような言い方で声をかけていました。

募集要項やコメントに人間味をもたせることで、スカウトされる側も「自分がスリーシェイクに求められている理由」がわかりやすく伝わりやすい。そこが返信率につながっているんだと思います。

目指すは、採用担当者が会社のハブになってプロジェクト型で組織を作っていくこと

ーー 今後、採用の専任担当も迎えていきたいと伺っていましたが、この先取り組んでいきたいことはありますか?

期待していることは、今のスリーシェイク流の採用メソッドを壊すことです。

これまでガムシャラに、考えられることを全てやってきて今に至るんですが、私自身、10〜15人にする採用と、100人、200人にしていく採用は全く次元も手法も異なると思っています。そこを新たにアップデートしていく必要があります。

具体的には採用マーケティングをしっかりと行っていく。スリーシェイクという会社を日本全国に知っていただくこと、そして多くの方々にスリーシェイクと接点を持っていただき、マッチする人たちから応募していただく、こういった流れをしっかり作っていくことが重要です。

ーー正しく過渡期にあるんですね。ほかになにか期待されることはありますか?

もう一つは、入社してからのエンゲージメントですね。
入社したあとも、会社もメンバーもHappyになれる仕組みを見出すことを一緒に作っていきたいと思っています。

いわゆる伝統的な“採用”や“人事”がスタンドアローンで立ち回るのではなく、 採用担当者が会社のハブになってくれたらと思っています。 会社をアメーバのようにプロジェクト型でみんなを参加させて、採用やエンゲージメントについて全員で取り組む、全員で成長していく、巻き込み型の強い組織を作ることを期待しています。

そういったムーブメントを作ることに我々経営陣の課題として取り組んでいきたいですね。(了)

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