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スクラム採用が苦手なREADYFOR採用チームマネージャーの「任せ方」とは
イベントレポート:Scrum Recruiting Labo 分科会#5

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2020年7月7日(火)にHERP主催でウェビナー形式にて開催。

イベント概要

社員主導の「スクラム採用」の実践に向けて、リアルな現場の事例を聞ける場です。具体的なテーマでのライトニングトークやパネルディスカッションを通じて、採用の成功ためのノウハウやTipsをシェアしていきます。

第5回のテーマは「100名の壁を打ち破る採用チームづくり」です。
事業の成長に伴い、組織が大きくなると必ず成長痛が伴います。特に、ベンチャー企業の多くが苦しむのが100名の壁、ちょうど人事1~2名では回らなくなり、採用「チーム」となっていくフェーズです。

株式会社READYFORとは

READYFORは必要なところにお金を流していく仕組み・仕掛けを作るプラットフォームを運営している会社です。一般的にはクラウドファンディングの会社というイメージを持たれることが多いのですが、クラウドファンディングはあくまでも一つの手段だと思っています。

私たちのミッションは、やりたいことを実現するためにお金が必要な人たちと、それを応援したい人たちを結び付けるためのプラットフォームを提供することです。

READYFORの河本です。よろしくお願いします。簡単に自己紹介をすると、READYFORで採用グループのマネージャーと組織戦略チームのプロジェクトマネージャーを担当しています。

本日は「任せる」という観点とそこから派生して「チームの出力を高める」という観点でお話させていただこうと思います。前提として、僕自身マネージャーとしてどのようにチーム力を高めていったらいいかまだ模索中の段階なので、いったん走ってみていることについてお話しできればと思います。

巻き込みが苦手な採用マネージャーがぶち当たる「任せる」という壁

まず、僕の採用活動を少し振り返ると、僕が2年ほど前にジョインしたタイミングで初めて会社が資金調達をしたので、そこから一気に採用活動が加速するフェーズでした。最初の1年間はひとりで採用をやっていて、1年後に2名体制、さらにその3ヶ月後にやっと3名体制のチームになりました。

1人でやっていた頃はかなり大変で、あるクォーターでは1人で11ポジションの採用を任されておりエンジニア以外の一次面接は全員僕が担当するみたいなこともありました。マネージャーになってからは採用業務自体は少し落ち着きましたが、今度はメンバーのマネジメントにかなり苦戦をするようになりました。

正直なところ、僕はマネジメントやスクラム採用(HERPの提唱する現場社員巻き込み型の採用活動)が苦手です。

しかし、そういう人は意外と多くいるのではないかと思っています。僕がマネジメントが苦手なのは、コミュニケーションタイプ、よく「エミアブル」や「ドライビング」など4タイプで表現されるものが関係しているのではないかと思っています。

僕は自分自身のタイプ分類を完全に「コントローラー」タイプだと思っています。「自分で決めて、自分でやった方が早い」と思ってしまいます。こういう思考の強い人間は「任せる」ということが絶望的に下手なのです。

任せることが不可能なわけではないのですが、任せた途端に急に興味がなくなっちゃうというのがコントローラータイプの性なのかなと思っています。コントローラータイプの人は組織が拡大してチームで動く時にきっと「自分が巻き取りたいもの」と「離した瞬間に興味なくなるもの」というように取り組みやテーマに極端に境目ができてしまうのではないかと思っています。

僕はひとり人事の頃から、現場を巻き込むより自分自身がプレーヤーとしてバリバリ採用活動を行なっていました。現場メンバーはクライアントである、とさえも思っていたかもしれません。恥ずかしながら、人を巻き込んで成果を出すということをあまりうまくできなかったなあと思っています。

メンバーへの権限委譲のコツ、進む方向性の”射角”を絞った「任せ方」とは

そんな僕が採用マネージャーになったわけですが、チームづくりをするために「なぜ河本は権限委譲ができないのか」という問いと向き合い続けました。その答えは、「メンバーに自分が意図しない方向に進まれるのが嫌だから」なのだと結論づけました。

メンバーに期待していない、信頼していないというわけではなく、僕のコントローラータイプの性質上、望まない方向に進む可能性を孕んだアクションを取られるのが嫌なんですよね。

すごく単純に図で表すと、行きたい方向と別の向きにメンバーが進んでいくのをを避けたいということです。ベクトルが違う方向に向いてしまう可能性がある状況に対してすごく居心地が悪く感じてしまうのです。

逆に言えば、進んでいく行く方向がある程度絞られていて射角が小さくなれば任せられるようになる。そう考え、僕は自分が進んでほしいベクトルとメンバーが進むベクトルの射角をできるだけ小さくなるように任せることを意識しました。特に「握るポイントを決める」ことが重要だと考えています。

具体的には、組織の方針からKPIを分解し、アクションにブレイクダウンさせて、取るアクションを事前に握っておくことが重要だと思っています。採用においてブレイクダウンするとこのようになります。

まずKPIで握るパターンになると、このような握り方になります。
KPIはマネジメントして、アクションは任せますという握り方ですね。

もう一つはアクションで握るパターンです。マネジメントするのはアクションをきちんとやれているかです。やり方としては、ワークプランを書かせるなどが一つの手段だと思います。

人事としての経験がないメンバーの場合はこれらのポイントをきちんと期日通りにやれているかを僕はマネジメントしていました。そこから成長と共に徐々にKPIマネジメントにシフトしていくポイントを作る。このように、握るポイントをどこに設定するかである程度進む方向性の射角がシャープになるので、権限委譲ができるようになると考えています。

拡大する組織のチーム出力は、仕事を進める時間×速度×方向性の掛け算

権限委譲の話からさらに派生して、組織出力をいかに高めるかということ考えました。一旦出た結論として、チーム出力というのは進行速度と進行時間とcosθの掛け算で成り立っているという仮説を立てました。

それはなにかというと、まず「進行速度」というのは時間単位あたりにどれだけ進められるかです。要は一本の矢印の大きさです。「進行時間」は、オールを漕ぐことにどれだけ時間を使えるのか、矢印を何本つみ重ねられのかという話です。

そして、cosθは先ほどの射角の話で、進んで欲しい方向とズレなくメンバーが進んでくれるかというです。これらの掛け算がチーム出力を決めるのではないかと考えました。僕はこの矢印を愚直に最大化しようということを日々考えて頭をひねっています。

特に仕組みで変えやすいのはおそらく「進行時間」と「cosθ」(進む方向性)になります。進行時間は調整時間と意思決定にかかる時間を引いた時間になります。そこで、握る位置をどこにおくかによって、調整時間や意思決定にかかる時間を調節することができます。

また、cosθは情報共有の仕方やオーダーの仕方によって調整することができます。情報量が少なすぎても多すぎても進む方向性が曖昧になってしまうので、そのメンバーの状況に合わせて適切にコミュニケーションしていくことが重要だと思います。

さらに、100人の壁に向かって行くにあたって、「このボール誰が持っているんだっけ」とか「これ誰が決められるんだっけ」「これチームは違うけど〇〇さんに手伝って欲しい」みたいな問題が発生します。実体験としてそうなった時はやりとりがかなり混線してしまうので、レイヤーごとの意思決定をするラインだったり新しい取り組みを始める時の意思決定のレギュレーションをある程度決めた方が良いと思っています。

階層型組織を作っていくのが前提になる話にはなりますが、権限をどこまで委譲させるのか、誰がGOサインを出せるのかというラインを決めておくことで調整コストを削減することができます。これは明確に50人→100人になって新たに必要だなと感じたことの1つです。

100人の壁を越えるポイントは「権限委譲」と「進む方向性のズレをなくすこと」

100人の壁は採用チームという観点だと、まず採用チーム自体がぼっちからチームになること、さらには階層型組織であれば、階層が増えていくことが2つの大きな壁になるのではないかと思います。ぼっちからチームになれば必然的に権限委譲をしていく必要があり、それに伴って、一般的に調整時間が増えたり意思決定でのズレが大きくなったりします。

マネジメントとは、その中で調整コストを抑える仕組みを考え、なるべく意図が伝わるように情報共有をすることでチームの出力を維持し続ける闘いなのではないかと思います。

マネージャーにとっては、まず握るポイントを明確にするというのが一つのミッションになるのではないでしょうか。特に権限委譲が苦手な人に関しては、自分の中で「ここで握ったら任せられるぞ」というポイントを定めることが重要なことの一つになります。

また、組織拡大につれてより大きなプロジェクトに取り組めるようにはなりますが、その分調整コストや、意識が揃わないことが度々発生するようになります。よって、組織づくりとは、みんなが少しずつ別の方向を向くリスクに向き合っていくことなのかなと思います。

人事の仕事はかなり変数が多いので、マネジメントにおいて一撃必殺の手段はないと考えています。人事マネージャーが日々地道にバランシングし続け、組織にとって今一番良い状態を常に考えていくべきだと僕は思っています。(了)

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