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【イベントレポート】全社を巻き込んだ理想の求職者体験の追求

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Scrum Recruiting Labo 分科会#2 〜現場と進める選考体験向上〜
全社を巻き込んだ理想の求職者体験の追求
株式会社グッドパッチ コミュニティープランナー 小山 清和様

2020年1月22日(水)にHERP五反田オフィスにて開催。

イベント概要

社員主導の「スクラム採用」の実践に向けて、リアルな現場の事例を聞ける場です。個別具体的なテーマでのLTや懇親会を通じて、スクラム採用実践のためのノウハウやTipsをシェアしていきます。

第2回のテーマは「現場と進める選考体験向上」。売り手市場に伴う人材獲得競争の激化や企業情報の透明化が進んだ事により、候補者が企業を認知してから実際に選考を終えるまでのやりとりを通じて経験すること・感じること=選考体験の重要性が高まっています。現場を巻き込みながら選考体験の向上をする為には人事はどういう役回りで立ち回るといいのか、スムーズな選考を進める為にはどういう課題があるのか、など各社の人事に事例を交えて話してもらいます。

株式会社グッドパッチとは

グッドパッチは、デザインの力でビジネス課題を解決するデザインカンパニーです。デザインパートナー事業とデザインプラットフォーム事業の2つの事業を展開しています。デザイナー特化型キャリア支援『ReDesiner』やデザイナーになりたい学生向け就職活動支援『ReDesigner for Student』なども開発・運営しデザインの価値向上を目指しています。

イベントレポート

弊社はCandidate Experience(CX)に力を入れているのですが、それはなぜか。昨年代表の土屋が書いたひとつのブログがバズったのでご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、グッドパッチは以前組織崩壊がおき、私が入社した2016年10月からの約2年間は、離職率が40%を超える状況が続くなど非常に厳しい状態でした。私はそのカルチャー崩壊から組織再建までを最初から最後まで経験した数少ない社員の一人でもあるのですが、現在は離職率は10%未満と、入社当時を考えれば状況が大きく改善しました。当然の事ながら会社の立て直しには強い組織づくりが求められましたが、その中で採用も非常に重要なミッションとなりました。実際にアクションを続ける中で得てきた、CXのポイントについて、今日はお伝えできればと思います。

情報共有から始まるImprovement of Candidate Experience

ここからは、弊社で行なっている全社採用、HERPさんが提唱されているスクラム採用の進め方と合わせて、弊社で行なっているCX向上のための取り組みについてお伝えします。

まずそもそもの話ですが、採用担当が何をやっているのか全社に伝わっていますか?何をやっている人だろう?なんて思われてはいないでしょうか。

Goodpatchでは、全社に対して次のように採用の情報共有をしています。

採用に関する情報共有にはかなりの力を入れており、社内情報共有ツールesaに採用に関するコンテンツ、例えば社員紹介ってこんな風に行うんですよ、採用会食はどういう風に使ってくださいね、という内容をまとめています。また月次で採用レポートを全社公開することで、自社の採用が今どうなっているのかを社員に知ってもらう機会をつくっています。こうして採用担当者が何をしているのかを認識してもらった上で、採用施策を進めていくことになります。

施策実施までの体制づくり

グッドパッチでは「Hiring Manager」制度、つまり各事業部に採用責任をもつメンバーを立てるスタイルで進めています。各Hiring Managerや選考官とHRが週に1回ミーティングを行い、こちらからは採用の状況や今どんな課題があるのか、次に行っていく施策の提案などを行い、それについてネクストアクションなどをディスカッションします。そのほか、候補者の意欲を下げる・辞退に繋がる選考体験にならないように面接官トレーニングを実施しています。その中では特に、コンプライアンスへの意識を高めることや、自分たちの魅力を一方的に伝えるのではなく、候補者にとって必要な情報を提供することを意識するよう伝えています。アトラクトのためには候補者の目線に立つことが最も重要だからです。

さらにグッドパッチの採用は、Public Relations/People Experience(PR/PX*1)チームと連携しており、社内はもちろんのこと、採用の効果を最大化するべく公式SNSなどを通じて社外に対しての情報発信を積極的に行っています。そのためには、PR/PXには自社の採用がどのような状況なのかを理解してもらう必要があるので、各職種の採用の定例などにも参加してもらうことで採用への理解を深めてもらいます。その後、それを踏まえて方針を擦り合わせたうえで、その時に最も必要な情報の発信を行っていきます。
このような取り組みを行うのは、共感を採用時に重要視しているからで、グッドパッチでは、先に述べたようにビジョンやミッションに共感してくれる人を採用したいと思っています。発信されたメッセージがずれていれば、伝えたい人に伝わらないですし、候補者の志望度や意欲も高まらず、時には入社後のミスマッチに繋がる可能性があるのです。過去の組織状態の悪化の原因の一つはここにあったように思います。これはPR/PXに限ってではなく、あらゆる部署とも連携してチューニングを行い、会社について正しいメッセージを発信することが必要です。


※1 PXチーム
企業を取り巻く「People(人)」の体験を担保するために設立されたチームです。グッドパッチは「人に向き合う会社」ですので、従業員だけでなく、面接にきた候補者やクライアントなど全ての「人」の体験をより良くすることをミッションに掲げ、企業文化を醸成することに繋げています。

なぜ全員で採用を実施しているのか?

全社で採用を進めようとすると、現場からこういう声が上がってきます。「時間がない…」「やり方がわからない…」と。このような声の多くは、HRが「Why」を伝えられていないからだと私は思います。なぜその採用施策に取り組むかの背景が伝わっていなかったり、ただお願いしてやっていたりするだけではなかなか現場は動きません。時にはなぜそれをやらないといけないのかをロジックを立てて説明する。時にはやってもらった後にはフィードバックをする。まずはHR側から歩み寄り、最終的には双方が他責にならずに協業していくことが非常に大事です。

「Whyを伝える」を少し分解すると、どのようなボトルネックがあるからその施策を実施するのか、さらに根拠となる数字など具体的な情報を出すことがポイントです。例えば、エントリー数が足りていないという課題があるとします。過去の採用実績を振り返ってみると、どの経路よりも圧倒的にスカウトからの採用実績成果が高い。スカウト自体は工数が掛かるので敬遠されがちですが、スカウトからの決定率が他の経路より高いことを数値で示しつつ、それをベースに具体的な目標を立てれば相手側の納得も得やすい。こちら側の理屈を押し付けても人は動かないので、納得した状態で採用に協力してもらうことが大切です。

また、お願いしたままにするのではなく、Hiring Managerや面接に参加するメンバーのへのインプットは、マンツーマンでサポートします。例えば、初めてスカウト送信をするメンバーには必ずスカウト文面の作成のコツを共有し、スカウト文の添削を行なっています。

見極め・アトラクトのための体制づくり

「選考意欲が高くないから落とす」「動機が固まっていないから落とす」という話を時々聞きますが、それは候補者が悪いわけではなく、我々の努力不足だと思っています。私がCandidate Experienceにおいて重要だと思っていることは、「意欲が低い」ならば意欲を上げるにはどうすれば良いのか、「志望動機が固まっていない」のであればどうやったら固めてもらえるのかなど、自分たちに課題があるのではないかと考えることです。相手のせいにしている以上は環境が変わることはありません。そのほかに、より自社にあった人を見極め、アトラクトしていくためには、面談と面接の運用がとても重要です。採用担当の方からすると当たり前の内容もあるかもしれませんが、グッドパッチでは次の運用を徹底して行っています。

求職者は選考辞退、もしくは面談から選考に進まなかった「本当」の理由を教えてはくれません。理由の多くは、実は自分たちにあることが多いのです。面談なのに面接的な対応をしてしまったり、面接・面談を担当する人の態度が悪かったりなど、それは辞退されても仕方がないだろうということが、時には採用担当者の知らぬ間に起きているわけです。そういう認識を持って、自分たちを改善し続けるのが重要です。だからこそグッドパッチでは役職者だからと言った理由で面接や面談にアサインすることはなく、座学などのトレーニングを実施してからアサインをする体制にしています。時には面談・面接に同席し、フィードバックを行い、常に改善を続けています。

なお、面談は出来る限りアトラクトに専念してもらい、グッドパッチのファンになってもらえるようなコミュニケーションを取ることを心がけています。

面談から面接へは平均すると5割〜6割の方が進んでいますが、面接は敢えて、HR・現場・代表それぞれが異なるポイントで見極めを行うようにしています。これは主観での判断や、上位選考官の意見に引っ張られることを防止するためで、「地頭が良い人」といった人によって判断がブレやすい採用基準も徹底的に排除しています。なお、これらは選考官の心理的安全性の向上にも繋がり、それぞれの立場で思い切った判断が出来ることに繋がっています。

一度組織崩壊を経験してからというもの、採用そのものを見つめ直し、色々な部署と連携を深めながらCX向上を意識してきました。その結果、今は安定した状態にあると思います。ただ、最後にお伝えしたいことはCX向上の取り組みはすぐに効果が出るものではないということです。日々の積み重ねが必要ですし、時には思った以上の結果にならず、一喜一憂することもあるでしょう。そんな中でも、やっていることは必ず自社の未来の成長に繋がると信じてやり続けることが重要です。私自身も心が折れそうになったことがたくさんありましたが、色々な人のサポートがあり、いつか効果が出ると信じ続けたからこそ今の状態に繋がったんだと思っています。本日は私の生々しい実体験も交えお話しましたが、これはあくまでグッドパッチでの事例であり、これをそのままやってもうまく行くわけではありません。みなさんの会社にはそれぞれ適したCXの形があると思うので、今日のお話が何かの参考になればと思います。

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